静まり返った深夜の住宅街、家の前でタクシーらしき車の停まる音が聞こえた。
酔っ払っているらしく呂律の回らない口調で『どうもお世話様でした』と言っているのが聞こえて来る……紛れもなく母、悠里の声だった。
――バンッ――車のドアが閉まる音に続いてエンジン音が遠ざかって行く。
宿題がちょうど一区切り付いてリラックスしていた少年は、終電の時間をとっくに過ぎても帰宅しない母を少々案じているところだったのだが……無事、帰宅した様子に一応は安堵した。
――ピンポンピンポンピンポン……♪――それも束の間、車のエンジン音が聞こえなくなったかと思えば今度はドアチャイムがけたたましく鳴り出したのだ……この時間には全く相応しくない鳴り方で。

午前様となった母は最愛の一人息子である悠吾が出迎えるまで鳴らし続けるつもりらしく、一向に鳴り止む気配が無かった。
しばらく無視しておこうかとも思ったが近所迷惑になりそうだったので、二階にある自室を後にすると仕方なく一階の玄関へ向かった。
(鍵は持ってるんだから玄関くらい自分で開ければ良いのに世話が焼けるよ……)そう呟きながら開錠してドアを開けた途端の事だった。
「たらいま~~!」「うわっ、ちょっ……」玄関のドアを閉めるよりも先に倒れ込む様にして母が抱き付いて来たのだ!普段から悠吾を溺愛しいる母は何かにつけてベタベタとくっ付きたがるのだが、酔っているせいか今夜は輪をかけて酷い。
「ん~~、悠ちゃ~~ん……愛してる~~ん」「なななっ、おわっ」いきなり抱き付いて来たかと思えば、今度は身体を預ける様にして唇を尖らせキスまでねだっている母に少々戸惑った……幼少の頃を除けばこんな事はまず記憶に無いのだ。
まるで茹でダコの様に真っ赤な顔が間近に迫ると酷く酒臭い悠里の吐息がかかった。
かなり飲んで来たらしい事は一目瞭然だったが、良く無事に帰宅出来たものだと感心してしまう。
「お帰りなさいのキスしてよ~~ん」「はいはい、分かった分かった……」キスを要求する母を適当にかわしつつ、とりあえず玄関に座らせた。
悠里は決して酒に強くない、いや全くと言って良いほど飲めないクチだった。
そんな母が『今日は同窓会があって遅くなるから良い子にお留守番しててね!』そう言い残して出掛けて行った時から嫌な予感がしていた悠吾は、それが的中してしまった事に少しばかり落胆した。

第一、15歳になる中学生に言い残して行くセリフではない……完全に子供扱い、いや溺愛だ。
酔っ払って帰宅した母をどうすれば良いものかと思案している悠吾にブーツも脱がないまま玄関から続く廊下へ身を投げ出そうとしている悠里が言い出した。
「お風呂入る~~♪」何かと思えば風呂に入りたいと言い出したのだ……キスの次は風呂、その次は何が飛び出してくるのだろうか?酔っ払いとはこう言うものなのだと知ってはいても、真面目に相手をしようとすると面倒臭く思えてくるのは悠吾だけでは無いはずだ。
しかし……酒に酔って入浴するのは心臓に負担がかかって身体に良くないと何処かで聞いた気がする。
「ママ、お酒を飲んでお風呂に入るのは健康に良くないんだよ!」一応は母の身体を気遣いつつそう言ってたしなめる悠吾だったが、そんな息子の気遣いを一瞬にして無にする事を悠里が言い出した。
「だって、煙草臭くて気持ち悪いんだもん!それに酔ってなんかい~ま~せ~ん~♪」嗚呼……酔っ払いとは本当に我侭で面倒臭いのだ。
だらしなく横たわったまま、好き放題の母を今度は叱る様に悠吾が続ける。
「だもんじゃないっ、だもんじゃっ……酔ってる人に限って『酔ってない』って言……」「良いから黙ってお風呂に連れてけ~~~」ところが、悠里は全く意に介さずと言った風に悠吾の言葉を遮った。
そして言い返す言葉を探している息子に追い討ちを掛ける様にして母が続けた。
「は~や~く~連れてって~~~~」頻繁ではないが年に何回かは酔っ払って帰って来る母、しかし今夜は本当に酷い……相手にするのが面倒臭くて嫌になって来るほどに。
悠吾はこの問答を続けていく気力を既に持ち合わせていなかった。
二年ほど前にいわゆる『大人の事情』と言うヤツで別居に至った父と母だが、悠里がどうしてもと息子を離さなかった事から二人暮らしが始まったのだ。
悠吾にしてみれば食事や洗濯など、生活全般を考えると父と暮らすより母と二人の方が何かと面倒が無いと思った。
そもそも仕事に忙しく殆ど家に居る事の無かった父と別居したからと言って、生活そのものには殆ど変化が無いと言っても良い位で、母の溺愛さえ直れば快適な受験シーズンを迎える事が出来るはずだった。
母子二人の生活が始まってしばらく経った頃からだろうか?母の息子に対するスキンシップが目に見えて増え始めたのは……いやスキンシップと言えば聞こえは良いが、今となっては恋人にする様な抱き付きなど日常茶飯事で外出時に腕を組んで歩く事も殆ど強制的、恥ずかしくて顔から火が出そうになる事もしばしばだった。
それにしても玄関で潰れかかった母の姿は見るに耐えない……本当に酔っ払いそのものだ。
ここは要求通りにさっさと浴室へ連れて行って後は本人に任せるのが最良の選択肢だと思えて来る。
悠吾は気を取り直して立ち上がると母を見下ろした……廊下で仰向けにひっくり返って少し苦しそうに唸っている悠里は今にも寝てしまいそうだ。
(本当に大丈夫なのかなぁ)少年は一抹の不安を感じながらも、とにかくブーツを脱がせてしまわなければ浴室へ連れて行く事すら出来ないと思い、横たわる母の右足首を掴んで持ち上げた……。
「あっ!?」その時、お腹の方へ吸い寄せられる様にして右膝が折れ曲がり、スーツのスカートがずり上がって中身が目に飛び込んで来たのだ。
中身と言っても薄手のストッキングの向こう側に白いパンティーが見えただけなのだが、母のこんな姿を目にするのは初めてだったのであまりの驚きに思わず声が出てしまったのだ!悠吾はイケナイ物を見てしまった様な気がして目を逸らしつつブーツのファスナーを下ろしたが、心臓の鼓動が早くなって行くのを感じていた。
(な、なんかエロい……)母の溺愛を少々疎ましく感じていた悠吾は少しでも接触を避けようとするあまり、最近では悠里の事をまじまじと見る機会を殆ど失ってしまっていた……しかし、今こうして見ると綺麗な顔立ちに短めでボーイッシュな感じの髪型と相まってあまり高くない身長は『綺麗な先輩や同級生』を思わせた。
悠吾は小さな頃からずっと母を見て来たつもりだったが、こんなに風に女を感じたのは初めての事で母の姿にエロティシズムすら感じながら高まる鼓動に戸惑っている。
友人達に『お前の母ちゃん良い感じだよなぁ』等とよく言われるが、その理由が今ハッキリ分かった気がした。
「お風呂~~~」そんな息子の戸惑いに全く気付く気配の無い悠里は相変わらず目を閉じて仰向けにひっくり返ったままで指図している。
(あ~~、まったく~~)なんとか複雑な感情をかき消そうと持ち上げた右足を下ろし、同時に脱がしたブーツを床に置いた。
反対側のブーツも脱がそうとした時だったが、あまりに急いで脚を持ち上げたせいか膝が外側に折れ曲がってスカートがなおさら捲れ上がってしまった。
玄関の明かりが照らし出す母の下半身は普通だったらありえない位ハッキリとパンティーが浮かび上がって見えている。
(ワザとやったワケじゃない!)自分に言い訳する様に心の中で呟く少年……しかし、目は釘付けになったまま胸の高鳴りが激しくなって行くのを感じて動揺している。
(何でママにドキドキしてるんだ?)卑猥な写真や動画などインターネット上に溢れている今の時代、それらのモノを見慣れてしまっている悠吾にはスカートの中が見えた位で動揺している自分が信じられなかった。
しかし眼前に展開される光景は余りにエロティックで、初めて無修正の写真を見た時と同様に胸をときめかせているのが現実なのだ。
しかも手を伸ばせば触れる事さえ可能である事に気付いて眩暈まで起こしそうだった。
こうなると好奇心旺盛な少年に自制心が利くはずも無く、その行為は徐々にエスカレートして行ってしまう……万が一、母が目覚めてしまっても『ブーツを脱がしていただけだ』と言い訳が利く事も拍車をかけていた。
今度はブーツのファスナーをゆっくりと下ろしつつ、膝を更に外側へ意図的に折り曲げて行くと丈の長くないスカートは完全に捲れ上がって下半身がほぼ全貌を現してしまった。
光沢を帯びた薄手のストッキングはその中身を殆ど透けさせていて白いパンティーもその例外ではなく両サイドが紐になっている事まで手に取る様に分かってしまう。
気が付けば悠吾の股間は痛いほど主張を始めていた。
(もっと見てみたい!)母の下半身はそう思わせるに十分なほど艶かしい。
(このままストッキングもパンティーも脱がしてしまったらどうなるんだろう?)そんな邪悪な考えが頭を過ぎったが、その為にはいつまでも脚を持ち上げているわけには行かない。
母が女に見えたとき11121314
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今夜、夫の目の前で抱かれます…。のあらすじ
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今夜、夫の目の前で抱かれます…。に管理人のつぶやき
笑顔が可愛らしい理恵さん。
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