
「それは、その……ええと、あの…………」「はっきり言ってくれなくちゃわからないわよ」「ううぅ………………」羞恥でこれ以上ないほど赤面している文太は、有益な意味を持たない言葉の羅列を口から漏らすばかりで一向に要領を得ない。
「ほら、怒らないからちゃんと言ってよ」そう言われてやっと、少し緊張が解けたのか、文太はおどおどしながら言葉を紡いでいくのだった。
「あ、ええと、し、下着に……」「興味があったのね?見てみたかったのよね?」「そ、そうです……」「だからタンスの中を調べた。誰かに命令されてやったことじゃないのよね?」「は、はい。すみませんでした」観念し、罪を自白する。
彼の表情は諦めの色で染められていた。
(ああ、もうだめだあ……全部終わった……)意気消沈する少年。
しかしながら、紫織の口から出た言葉は予想外のものだった。

「……それならいいのよ」「はひっ!?」思わず、素っ頓狂な声を上げてしまった。
何が「いい」というのか。
性衝動に突き動かされた物色行為に何の肯定要素があるというのか。
文太には理解不能だった。
「私はね、君がイジメっ子とかに強要されてやったんじゃないかと思ってたの。こんなこと言うと失礼だと思うけど、文太君って気が弱そうでイジメられそうなタイプでしょ?だからそういうことなんじゃないかなーって心配したんだけど、違うならいいわ」「え、ええっと、でも僕……」あれだけのことをした自分を、無罪放免にしてくれるということなのだろうか。
果たして、そんな夢のようなことがあっていいのだろうか。
いや、これはひょっとして夢の中の出来事では。
それとも、自分はとうとう現実と妄想の区別が出来ない人間になってしまったのか……。
そして、自分自身の正気を疑い始めた少年を現実に引き戻すように、人妻は真意を語り始めた。
「いいのよ。見つけた時はびっくりして怒鳴っちゃったけど、君ぐらいの年頃の男の子なら女性に興味を持ってて当然なんだから。私はむしろ、嬉しく思ってるくらいよ」「う、嬉しい、ですかぁ……?」文太は驚きのあまり顔を上げた。
ああ、もう何がなにやら。
紫織さんってこんな人だったっけ……?「ええ。だって君、なんとなく現実の女性よりも漫画とかアニメに出てくる女の子を好きそうじゃない?そういう妙な人達とは違うんだなーってわかって、安心したのよ」文太は一瞬自分の心の内側を覗かれたような気持ちになった。
図星だったのだ。
優しさの欠片も無い三次元の女よりも、自分の脳内で都合良く補正できる二次元の女のほうがずっと素晴らしいじゃないか。
紫織とその娘の直子という例外はあったものの、毎日そう思って生きてきたのだ。
二次元愛好家達への偏見はあまり気持ちの良いものではなかったが、しかし、紫織に気にかけてもらっていたという事実は素直に嬉しいと思えた。
(というか、ニジオタって世間じゃ病人みたいに思われるのが普通なんだよな。紫織さんがそういうふうに悪く思うのも当然か……)「……で、ここからが本題なんだけど」少しだけ冷静を取り戻した文太に、紫織は話を切り出した。
心なしか、顔がうっすら赤くなっているように見える。
「君、大人の女の人に興味があるわけよね?」紫織は恥ずかしそうに目を横に逸らしてみせた。
一体、何を言おうとしているのだろうか。
少年には全くわからなかった。
「その…………もし……も、もしもだけど、あの……」膝の上で組まれた手の指がせわしなくと動いている。
躊躇しているのだろう。
こんなにも含羞の色が濃い紫織を見るのは初めてで、文太は新鮮な感覚を覚えた。
「……お、教えてあげてもいいのよ、私が」「え?」「私が、文太君に、女の人の事を教えてあげるって言ってるの!」「え」「せ、セックス、したいんでしょ?」「…………………」沈黙。
気まずい沈黙。
まさか、日頃付き合いのある隣家の子持ち人妻の口から、”セックス”という単語が飛び出てくるとは。
ぽかんと口を開けたまま、少年は思考停止してしまった。
「どうなの?私と、したくない?」追い討ちをかけるように、上目遣いで紫織が迫る。
文太の心が用意した返事は、実に本能に優しいものだった。
「うっ……うあっ……はあ、はあっ……!」午後十一時半。
夜の寝室に、少年の喘ぎが浮かんでは消える。
ここは香山家の夫婦用ダブルサイズベッドの上だ。
幼い直子を寝かしつけた後、紫織は一度帰った文太を再び家に招いた。
今はお互いパジャマ姿で向かい合う形で接近しているのだが、文太はズボンとトランクスをずり下ろされた状態だった。
紫織が脱がしたのだ。
あらわになった股間には、彼の年齢から考えるとやや大振りな突起が元気良く立ち上がっていた。
包皮が余っているようで、陰茎の表面にはシワが寄っている。
そしてそのカワッカムリのペニスには、細長く美しい指が絡んでいた。
白くしなやかな右手が上下に行ったり来たり。
包皮が亀頭に被ったかと思ったら、すぐ剥かれる。
その繰り返しで、少年の先端は痺れるような愉悦を感じさせられていた。
「うあっ、ううぅっ!」「感じるのね?ここがいいのね?ふふっ」しゃべれば顔に息がかかるほどの至近距離で、艶かしい声色を聞かせてくる。
紫織はまるで長年修練を積んだ娼婦のように、無経験の少年を圧倒していた。
その手つきに迷いは一切無く、器用に勃起を責め立てる。
文太には気付けなかった事なのだが、紫織は少年がすぐに終わってしまわないよう、手加減して楽しんでいた。
「すごぉい……こんなにピクピクしちゃってるわぁ。なんて可愛いの……」セックスは人妻の十八番である。
紫織も人妻なのだから、ある程度のことは文太にも予想できた。
しかし、こんなにも淫靡な女性だったとは。
普段の彼女とは似ても似つかない妖しい雰囲気が感じられた。
全く色気を感じさせないピンク色の普通のパジャマに身を包んでいるのが不釣合いに思えるほどに。
(うっ……すっ、すごいぃぃっ!自分でするのと、ぜんっぜん、違うよぉぉぉっ!!)少年は背を反らせ、天を仰ぐようにして必死に快感と闘っていた。
小学四年生の頃に覚えたオナニーで、彼は手淫の気持ち良さを充分知っていたつもりだったのだが、しかしこれは別物だった。
自分の手と他人の手が、これ程までに快感度に大差を生じさせるものなのか。
一体、今までしてきた自慰行為はなんだったのだろうか。
そんなふうに思えるほど、隣家の人妻による手コキ責めの気持ち良さは桁違いなのだ。
「ほら、もう出そうなんでしょ?出しちゃいなさい、遠慮しないで」紫織は強張りを扱くペースを速くし始めた。
生まれて初めての抗えぬ性感に翻弄される文太。
自慰ならば快楽を自分で制御できた。
しかし、これは違う……!無慈悲な魔手は他人の葛藤などお構い無しに性刺激を叩き込んでくるのだ……!!性なるマッサージによって先走った透明な汁が、熟女の手を濡らしている。
それが文太には妙にエロチックに見えた。
沸き起こる射精への衝動は、今にも暴れだしそうなくらい高まっている。
「でっ、でっ、出る!出ますっ!!出ますぅっ~!!!」情けない裏声と共に、弱冠十三歳の肉茎は限界を超え、勢い良く白い内容物を吐き出し始めた。
激しい絶頂感に身を震わせ、ビュクビュクとスペルマを噴出し続ける彼の顔は、実にだらしなく呆けていた。
「ふふふっ、気持ち良かったかしら……?」白いマグマの噴火は二十八歳の熟女の右手をたっぷりと汚した。
彼女は感触を確かめるように――――もしくは愛おしむように――――指で白濁液を弄ぶ。
なんて淫靡な戯れ。
「はっ、はいぃ、よ、よかったれすぅ……」このまま眠ってしまいたいと思えるほど彼は疲弊していた。
初めて手コキをしてもらえたというのは嬉しかったのだが、極度の緊張感は肉体を大いに消耗させたのだ。
しかし、夜のスイッチがオンになってしまった淫妻は、彼に休む暇を与えるつもりなど無いとでも言うかのように、すぐに次の行動に出た。
パジャマのボタンを上から外していき、前部分を露出させる。
ブラジャーは無かった。
布地の間からは、たっぷりと肥大したHカップの双乳が覗いている。
「じゃあ、こういうのはどうかしら……?」くすくすっと笑いながら、急速に萎んでいく肉茎を自分の乳房で挟む。
そして、顔をソレに近付けて――――「はうぅっ!?」イッたばかりの突起を刺激され、くすぐったいような感覚に襲われる。
(なっ……ええええっ!?)紫織は大きな胸で挟んだペニスの先端を、舌でペロペロと舐め始めたのだ。
しかも、ただ舐め回しているだけではなかった。
口内の唾液を積極的に垂れ流し、精液まみれの陰茎をさらにグチョグチョに汚していく。
そして、胸を擦り付けるようにしてサオの部分をイジめてくるのだ。
「うああっ、ううっ、はあっ……!」二十八歳の人妻による、至高のパイズリフェラ。
文太は普段から紫織の巨乳を気にしていた。
いつか、あの豊満なバストを思う存分揉みまくることができたら。
ああ、ずっと憧れの存在だった二つの果実は、今、自分のペニスを右から左から圧迫して責め苛んでいるのだ……!(なんて……なんてイヤラシイんだ………………紫織さん……!)その興奮はすぐに末端へと充填され、生殖器が覇気を取り戻した。
「うふふっ、やっぱり若いのねぇ。ステキよ、文太君……」硬くなった剛直へと、うっとりした表情を浮かべてみせる。
少年の名前を呼びながらも、意識は彼の股間に集中しているようであり、まるでイチモツと会話しているかのように文太には思えた。
ふと見れば、彼女の乳首は健康的な美しいピンク色だった。
何者にも汚されていない純真さを感じさせつつも、それは確かな淫靡さを醸し出していた。
「――――あおぅっ!」乳突起に見とれてボーッとしていた少年の意識を呼び起こすように、強い痺れが下半身を襲ってきた。
紫織が鈴口に舌をねじ込んできたのだ。
柔肉に挟み込まれた剛肉が、もう堪らないとばかりにヒクヒク脈動する。
それに敏感に反応した年上の女性は、目を細めて不満そうに呟いた。
「ええっ、もうイッちゃいそうなの?情けないわねぇ。男の子でしょ、二回目なんだから、もっと頑張りなさい、ふふふっ」紫織の揶揄に対しては、返す言葉が無かった。
どうしてだろう、むしろ、もっと言って欲しいとさえ思えた。
屈辱を感じれば感じるほど、文太の性感は鋭敏になっていくようだった。
(ぼ、僕ってこんなに変態だったんだ……!)マゾヒスティックな快楽が、少年の身を焼いてゆく。
普段から親交のある隣家の住人に見下される屈辱感。
おそらく、紫織だからこそ許せるのだ。
もしもこれが同じクラスの女子ならば、同様の反応をしていただろうか――――いや、していないはずだ。
信頼の置ける相手だからこそ、その信頼を裏切るように悪態をつかれても構わない。
ああ、これは大いなる矛盾だろうか?もはやどんなふうに踏みにじられても逆に快感となりそうで文太は少し恐怖を感じた。
「うっ……くぅっ…………はあ、はあっ……………………!」「だらしない顔しちゃって、よっぽど気持ち良いのねぇ」紫織も少年のマゾ性に気が付いたのか、積極的に言葉で嬲ろうとし始めた。
圧倒的なボリュームの乳果実、繊細に動き回る舌先、そして艶かしい声色で紡がれる言葉責め。
それら三要素が混在となり、相乗効果で身悶えするほどの快感を与えてくる。
「ああ、もう耐えられないの?しょっぱいお汁をこんなに溢れさせちゃって……」二十八歳の子持ち人妻は、まるで食事をするかのように平然と肉竿を舐めしゃぶっている。
それが少年にとっては信じ難いことであった。
排泄をするための穴をこんなふうに口でいじくりまわすなんて、自分にはとてもできそうにない。
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